精密検査

今日の午前、病院で精密検査を受けてきました。

実は1ヶ月前人間ドックの胸部レントゲン検査で、右下肺縦隔側に腫瘤影有りという判定があり、精密検査を要すると言われました。
一瞬ドキッとして狼狽えました。
しかし直ぐ我に返った。
コロナ禍で、他人の死生観の欠如を嘆いた私。
葉巻で肺は汚れないを信条に毎日吸い続け、禁煙健康志向を鼻で笑った私。

これで怖気付いたら言動不一致で格好悪い、何かあるなら天命と受け入れよう。
幸運にも満足いく人生送らせて頂き、少子化に逆らって自分の遺伝子を3人も残した。
よくよく考えたら、あとは死に方が不安なだけで悔いはない。

と、一旦覚悟が決まってからは誰にも相談せず、兄妹・家族にも打ち明けず。
愚娘が泊まりにきても普段通り楽しんで、おくびにも出さず。
怖れだけで禁煙するのも情けないから、ペース崩さず吸い続けた。
これが虚勢でもなく自然とやれてしまった。

そんな生活を1ヶ月続けて今日の検査。
予約時間より1時間遅れの診察開始、当院だったらとても考えられない、今のヒトの病院事情はこんなものか。
ドックの結果サラッと見て「CT撮りましょう」の一言、でも不思議と嫌悪感無い言い方で、外観は “できそうな” 若い先生だ。

「あ〜、タバコ吸うんですね〜、えっ、もう10年も?」

「でも葉巻だから、肺は汚れてないと思うんですけど、オーガニックだし。。。」

食い気味に「いや、汚れるでしょっ! 私は葉巻のこと全然知らんけど」

(知らんのに断定するんかいっ!) 苦笑いの私。

診察までの待ち時間は長かったけど、そこからは拍子抜けするほど早かった。
パパッとCT撮って、直ぐに再度診察室へ。

「大丈夫でした〜、CTで異常無しです〜」

「えっ、ドックのレントゲン異常所見って何だったんですか? 私見たいです、獣医師なので」

「あらっ、獣医の先生でしたか、私も先日飼っているイヌのレントゲン説明して頂き興味深かったです。酒井さんのレントゲンはですね。。。」

「ええっ! こんな僅かな影を異常所見と判定したの?」

「ええ、我々は最大限疑わしいものは拾い上げますから」

すげ〜な、見習わないといかんと感心したけど、これって医療費7割負担してもらえる国民保険制度があるから容易なのでしょうね。
その後も自分のレントゲン・CT画像をじっくり解説して頂いた、やはりこの先生誠実だったわ。

最後に「酒井さん、本当に10年間毎日吸ってました?」と訝しげな表情の先生。

「ドックの呼吸機能検査A判定、画像も全く問題ないんだよな〜。。。」

「だから葉巻は。。」と言いかけてほくそ笑む私。

ということで私の天命は今暫く続きそうです。
個人的には人生やりきって欲は何も無いけど、こんな私にも現世でまだ何か役目があるようです。
とりあえず真面目に働いてウサギに尽くしたいと思います、押忍!

あっ、もちろんこれからも毎日吸います。

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