熊と踊れ

2016年の海外ミステリ・ランキング第1位作品ということで、書店に行くたび気になっていたが、そのボリュームの大きさに躊躇し、購入後はその内容の重さから、なかなか読み進められなかったが、今日一日かけて読破できた。

暴力に根ざしたテーマを深く追求した作品だが、家庭内暴力の心理描写が特に生々しく、父親の暴力と息子たちとの切れることない関係性は、昔、頼る方から親子の縁は因縁だからと諭された自分には、精神的に重く疲労の伴う読書だった。

読み終わって驚いたのが、本作の過酷なエディプスコンプレックスの克服が、なんと実在した事件として存在し、その当事者の兄弟が著者であることを解説で知ったこと。
更に、本作で起きた犯罪の後を続編として描く構想もあるらしい。

是非続編も読んで、心鎮めたい。

1つ星 (まだ評価がありません)
読み込み中...

コメントは受け付けていません。

サブコンテンツ

このページの先頭へ