主治医だけが知る権力者

20世紀を代表する8人の権力者(ヒトラー、チャーチル、ペタン、フランコ、ムッソリーニ、ケネディ、スターリン、毛沢東)と、彼らをサポートした主治医の物語。
著者は元・刑事事件専門の弁護士という経歴の作家故か、巻末に記された膨大な参考文献を元に、緻密で客観性のあるエピソードが紹介されている。

主治医だけに権力者が明かす持病、ストレス、薬物依存と中毒、精神の疾患は、人間としての弱さが其々に露呈していて、今までの歴史書にはなかった権力者の隠された一面が暴露されている。
更に、権力者の秘密(病状)を知る主治医は、政敵から命までも狙われるスリリングな展開に見舞われ、それを読むのもまた興奮した。

8人の権力者のうち、パブリックイメージとして両極の存在であろう2者の、病気と服用した薬の共通点は、本書でしか明かされることのない史実で、私的には最も驚いた。

薬の名称がポンポン出てくるので薬理知識に乏しいと苦労しそうだが、いまはスマフォ片手に調べながら十分読み進められるので大丈夫。

オススメの一冊

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