バードマン

先ず、全編1カット撮影だと思わせる長回し撮影と、ドラムだけのサントラが非常に印象的で、視覚・聴覚両方ともダレることがない。
その上、サイコ・コメディ・悲愁・恋愛・親子愛と様々な要素を含んだ脚本、配役の妙、俳優陣の優秀な演技であれば、アカデミー賞最多受賞は納得できる。

過去の栄光からくるエゴがバードマンであり、主人公は中年の危機(老いと限界の認識)と葛藤しながら、バードマンの誘惑とも戦わなければならない。
自己評価の上昇(本作では彗星の描写)と下降(クラゲの屍体)を日々目紛しく繰り返す。
最後に主人公は自身が本当に納得できる人生の立ち位置に到達できた・・・と私は解釈しました。

最近、年老いて往生際の悪い醜態を晒す人間を身近に見た矢先だったので、本作は本当に印象深い作品となった。
捉え方が多様な作品だと思うが、自分にとってはリアルヒーロー作品でした。

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