グリーンブック

57作目

2018年アメリカ製作の伝記作品。

第91回アカデミー賞では、作品賞含め3部門受賞した今年の話題作なので期待して鑑賞。
しかしながら受賞時、本作は物議を醸すことで話題にもなった。

論争を引き起こした原因は、60年代初頭、独り孤独に人種問題と戦った黒人ジャズピアニスト・ドン・シャーリーの伝記であるから、彼が主役であるべきで、彼の史実に乗っ取った作品であろう筈なのに、彼の運転手兼ボディガードを務めたトニー・ヴァレロンガの方が助演ではなく、カッコいい正義の白人主役として描かれているからだろう。
それは本作の脚本と製作にトニーの実の息子が加わっており、その親族らしき人物2名が出演している点からも偏向度合いが窺える。
明らかに白人よりに作られた作品。
そりゃ黒人が嫌う訳で、なかでもアカデミー賞で対抗馬となった「ブラック・クランズマン」を発表したスパイク・リー監督の怒りは理解できる。

それら情報を事前入手した上で観てしまったので、素直にヴィゴ・モーテンセンの所作がカッコいいとは思えず残念。
しかし「ロード・オブ・ザ・リング」のアラゴルンから20年、本作で見せた土手っ腹の貫禄は、現在ダイエットで四苦八苦している私の意思を削ぐには十分な説得力があった。

是非、「ブラック・クランズマン」と併せて観ることをオススメします。

1つ星 (まだ評価がありません)
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