鼻涙管洗浄について

ちょうど涙目ウサギの飼主さんに鼻涙管洗浄の説明をしたところだったので、ここでも言及したいと思います。

ウサギの目が澄んでいるのは、その表面が乾燥しないように涙が一層覆っているからですが、余分な涙は鼻涙管という排出管を通って飲み込む構造になっています。
細菌感染や歯の不正咬合によって鼻涙管が狭まると、行き場の無くなった涙が瞼から溢れて、飼主さんが涙目と認識します、もちろん涙目はこれだけの理由に留まりません。
またペットウサギは、その可愛らしい見た目を追求するために、鼻を低く瞳を大きく改良されていますので、その構造上鼻涙管が細く彎曲が著しい傾向が強いです。

詰まった菅は通す治療をして涙目を消失させるのですが、その方法は獣医師によって詳細が異なります。
いきなりの強引な洗浄処置は鼻涙管を損傷してしまう危険があるので、私はある程度目薬・飲薬で炎症・腫れを緩和させてから処置を行います。
1回の処置で上手く通らなかったとしても、日を改めて何回かチャレンジすることで通ることもあります。
逆に、一旦通って涙目が消失しても、暫くすると再発することもあります。

処置前の投薬を何日続けるとか、通るまで何回通院するとか、どれくらいで再発するかは、当然個々のケースで様々です。
ですから初見で「せんせい、これ治りますかね?」という質問には答え辛いです。

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