来るべき日を楽しみに

高齢ウサギが痩せて来院するのは、いよいよ介護が必要になってもそれが受けられず、自力で生活を維持することが不可能となって、見た目に結果が現れたから(もちろん病気のときもあります)。

そんなときこちらは内心緊張しながら、老ウサギの全身状態をざっと診、本人が苦痛な箇所をトリミングし、強制給餌を実演して飼主さんに教える。
あまりに時間を要して彼らにストレスかけると、診察中に命を落としそうになるのだが、大抵の飼主さんはこちらの緊張を察してくれるから、「ついでに爪切りと何処ぞのチェックもお願いします」なんて場違いな依頼もしないで、ハラハラ見守ってくれる。

斯様で申し訳ないのだが簡潔に物事を済ませ、あとは自宅での飼主さんの対応に任せることになる。
飼主さんに度胸と決意、ウサギコントロール技術が備わっていれば、比較的スムーズに愛兎の介護生活を実現できるのだが、過去に何匹も飼った経験でもなければ無理な話。
皆さん、選ばれし者の恍惚と不安、二つ我にあり状態で、いきなり頑張ることになる。

それでも

介護生活が軌道に乗って、再び愛兎の体重が増加して、その身体を活発に動かすようになり、老いた顔つきに表情が戻ってくると。
全ての苦労が報われ、幸せな気分に包まれます。

ところで

飼主さんにしてみれば、選ばれし者認定は青天の霹靂?
いえいえ、ウサギの寿命を考えれば、心の準備から介護技術の習得まで、備わってないといけない時期は分かるはず。
本ブログ読んでるフリークは、うさぎの勉強会等で学び準備して、来るべき日を楽しみにしてほしい。

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