食欲不振のウサギを連れて来れないとき

様々な原因で突然起きる愛兎の食欲不振。
ウサギは2日間食べないと大変なことになる、なんていわれているので当然飼主さんは心配になる。しかし事情があって愛兎を直ぐには当院へ連れて来れない、でも飼主だけならなんとか顔を出せる場合。
当院にカルテがある患者さんに限り、可能な範囲で対応しています。

先ず、飼主さんから詳しい状況を伺うのですが、その際画像や動画があると非常に参考になります。
また、愛兎の体重も最低限知りたいです。

また、少しばかりテクニックを要するのですが、上腹を触って張っているかどうか調べてほしい。
もし張っていたら、腸閉塞を起こしている可能性が大なので、その場合は飼主さんに無理してもらい愛兎の受診を勧めます、それも一刻も早く。

腸閉塞の心配がなく状態も重篤でなさそうなら消化管の薬を処方し、数日かけてウサギの正常な消化機能の復活を促します。
食べる量が普段の半分以下なら薬だけでは復活が望めない、若しくは回復までに時間がかかり過ぎ、後により深刻な状況になってしまう危険性がありますから、ウサギ用流動食の強制給餌も勧めます。
イメージとしては止まってしまったエンジン、すなわちウサギの消化管を再稼働させ、再び止まらないよう安定運転に持っていくための投薬と強制給餌になります。

少しは食べている。
よくよく伺うと、菜葉1枚だっり牧草2〜3本、ドライフルーツやパパイヤだけだったりするのですが、消化に優しい餌(即ち流動食)で、ある程度の量が胃に入り込まないとエンジンが再稼働しません。
薬で様子見してもたつき、更に状況を悪化させる前に強制給餌することは重要なのです。

もし、詳細に診察しないとわからない病気が潜んでいる場合は、ここに述べた対処をしても改善しませんし、強制給餌も受け入れないでしょうから、そうなった場合はやはり受診を勧めます。

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