陰睾

別名、停留睾丸、停留精巣、潜在精巣といい、精巣(キンタマ)が本来あるべき陰嚢内に降りずに腹腔内または鼠径部の皮下に留まっている状態をいいます。

一般的に雄ウサギの精巣は、生後12週目までに下降して陰嚢内に収まります。
しかしウサギは警戒や興奮によって精巣が腹腔内に戻るので、飼主さんが謝って判断してしまうこともあります。
自然界でウサギは被食者、肉食動物に襲われて逃げるとき、キンタマぶら下げたままでは危険だから、それを守る術として習得した特性です。

陰睾の場合、精巣が体温と同じくらいになるため精子の形成が障害されたり、腫瘍の危険因子として認識されますので、手術して取り除くことを勧めます。

画像のように鼡径部の皮下に留まっている状態なら、お腹を開けることなく比較的容易に取り除くことが可能ですが、完全にお腹の中に留まって外から触れない状態だと開腹手術となります。

左側は鼡径部皮下
術後
両側性

開腹するかしないかで手術の負担も異なりますから、術前に詳しく診て判断することになります。

オスの愛兎が自宅でリラックスしている状況でも、睾丸が確認できない場合は受診してください。

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