薬のはなし

動物病院で処方される薬は、当然動物用の薬だと思われる飼主さん、多いと思います。

実は違います。
現実はイヌ・ネコに利用される動物薬ですら圧倒的に少なく、獣医師は認められた処方権・裁量権で、動物に人体薬を処方しています。
人体薬無しに、当院(というか殆どの動物病院)の診療は成り立ちません。
私の知る限り、ウサギ用医薬品はまだ存在していないです。
ですからウサギに処方される薬は、他種動物薬か人体薬になります。

最近、ウサギで最も頻用される人体薬が販売終了となってしまいました。
ヒトの医療現場での需要低下に伴う製薬会社の決定なのでしょうが、ウサギ診療には欠かせない薬でしたから非常にショックが大きいです。
飼主さんからも「あの薬、うちの子に飲ませ易かったのに、どうしたんですか?」なんて質問が多く、代替薬の説明に追われそうです。
しかし嘆いても仕方ない、これがウサギ診療の現実であり、これからも可能な限りウサギに有益な情報を入手して、それを患者さんに還元していくことに努力するのみです。

私的には、ウサギの外部寄生虫駆除剤が開発販売され、予防啓蒙ができるようになれば非常に嬉しいです。

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