自力排出
年末年始の連休前に、最も遭遇したくない病気のひとつ。。。尿道結石。
当院では見つけ次第、診療ストップして緊急手術することが多い病気。
患者は尿を出したくて息みまくって苦しそうだし、それによって詰まった結石の場所が移動すると手術予測が狂うこともある。
何より膀胱内にパンパンに溜まった尿が緊急性を訴えるので、危険は承知で一刻も早く手術が当院のやり方。
それがこの時期にとうとう来た。
一見して老齢、カルテ確認したら13歳だ。
そして雄(雌より尿道が狭いので詰まりやすい)。
普段なら速攻手術案件だけど、この年齢では麻酔の危険性大。
この患者さん、運よく尿道の隙間から排尿できており、膀胱に尿が溜まっていなかった。
老齢だから息む力に期待はできないが、レントゲンで確認するとあともう少しで出そうだ(そのもう少しが一番難所なんだけれど)。
色々考えた末、やはり思い切った手術に踏み込めず様子を見ることにした。
次日、飼主さんから石が出てきたと連絡が入った。
早速来院してもらい現物を確認、合わせて患者さんをレントゲン撮影して、体内に別の石が残っていないのも確認。
こんな大きなのを自力排出したとは、雄なのに。
今回は、滅多にない幸運な結果だったことを飼主さんに説明し、今後の食餌を徹底管理、しかしあまり厳しいことすると老体だから適応できなくてげっそり痩せてくるだろうから、その辺り匙加減が大切。
先ずやるべきは オヤツ一切ナシ!
この子に限らずウサギは、食べものに気をつけた方がいいですよ。