耳が冷たいって

この季節になると飼主さんが必ず訴える台詞。

愛兎の耳が冷たいっ!! いつもより明らかに冷たい。

私の心中、そんなの寒いところに一定時間いたら当たり前だろ。
その意見をやさし〜く伝えるが、まだ飼主さんは目をひんむいて訴えている。
面倒だからそのまま飼主さんの意向に沿って、愛兎の上から下まで散々検査しまくって稼いじゃおうかな。
だってそうやって「問題なかったですよ、良かったですね」で締めれば、飼主さんも私もハッピー。

しかし私はどうしてもウサギの立場で想像してしまう。
年の瀬に、何も問題ないのに、嫌な検査されて、そのストレスが原因で体調崩したら?

だから私は凝り固まった頭の飼主さんに優しく言う。
「ちょっと落ち着いて聞いてっ!」

寒い環境下で耳が冷たいなんて、殆ど病気の指標にならない。
もちろん貧血などで血の巡りが悪ければ、それなりに “より” 冷たかろうが、それがどの程度なんて獣医師だってわかりゃしない。
いや、私以外の獣医師はわかる?

いいさ、ウサ飼い世間が相も変わらず耳を触って判断しようが、私は “逆あっかんべー” で診ますので。

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