手術の縫合

せっかく苦労してする手術ですから、傷口は綺麗に消したいもの。

しかし術後のウサギは気にして舐めたり齧ったりします。
傷口に口が届かないようにカラーを装着する方法もあるのですが、それが原因で飲み食いできなくなったり、最悪首を傷める事故が起きてしまっては元も子もありません。

当院では10年ほど前から、糸を使わずに皮膚を縫合するスキンステープラーを利用しています。

これ、簡単に言うとホチキスみたいな道具で、縫合面の皮膚を先端で挟みグリップを押すと、ステープル(ホッチキスの芯)が1発ずつ発射されます。

利用し出した当初は、これでも前歯で引っ掛けて外してしまう強者がいまして、最悪それを飲み込んでしまって冷や汗かいた経験もありました(無事に排泄してくれましたが)。
挟んだあと、左右からかしめて隙間を殺すようにしてからは、外すトラブルは無くなりましたが、そうすると傷が塞がって(当院では1週間)外すときが難儀。
しかしこれも、現在では診察時に適切な保定と抜糸技術でカバーできるようになりました。
心配そうに見ている飼主さんはドキドキでしょうが、ウサギにとって現時点で最も安全で確実な縫合法だと思っています。

1つ星 (13 投票, 平均: 1.00 / 1)
読み込み中...

コメントは受け付けていません。

サブコンテンツ

このページの先頭へ