手術の心境

今日は、うさぎとcafeさんのスタッフウサギを手術しました。

当院での手術の流れは、先ず手術当日の午前中早い時間帯に来院してもらい、血液・レントゲン検査をし、手術に向けて患者の健康状態を評価します。
その後、早速預かります。
預り当初、ウサギは緊張して神経質になっているのですが、しばらくすると幾分落ち着いてくるので、麻酔に入りやすい精神状態を作れます。
昼前に術前の注射を打ち、午前の診療終了後に手術を行います。
一旦手術作業に入ったら、私とスタッフ共々それだけに専念しますので、仮に遅れて来院する患者さんがいらっしゃっても対応できなくなります。

手術は最も緊張感を伴う作業で、術者の私はもちろん、関わるスタッフ全員に迅速的確な判断と行動を要します。
イヌ・ネコに比べ、繊細な呼吸で薬剤に対する個体差が激しいウサギは麻酔が難しく、手術によるストレスにも弱い動物ですから、毎回その緊張感は和らぐことがありません。

ただ、その緊張感と付き合う方法は習得したような? 気がします。
ウサギ診療を始めた当初は、それこそ毎回手術のたび神経が張り詰めて、少しでも予期せぬことが起きようとすれば、周りにキツく急かすような口調で当たっていましたが、そのうち、それでは自分もスタッフも身体が強張って思考も硬直してしまうことに気づき、緊張感漂うときほど努めて穏やかにするようにしました。

心配な飼主さんは、手術中待合室で待機してもらっているのですが、ときに穏やか過ぎる? 私の話し声が聞こえてきたり、明らかに場違いなBGM(私がリラックスするためのあっち系の音楽)が流れていたり、ちょっと驚かれた方もいらっしゃったようですが、内心の緊張感は全く下がることなく毎回挑んでおりますし、これからもそれは変わりないと思います。

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