後継者
飼っていた全愛兎の長寿を全うさせ、先日最後のみぞれちゃんを12歳で見送ったY夫妻が、午前の診療終了間際に挨拶に訪れてくれた。
Y家のウサギたちの飼育記が上梓できるほどの分厚いカルテを読み返しながら、涙目の奥さんと話すのは少し辛かったけど、こうやって飼主さんが御礼に来てくれることは本当に嬉しくて、この仕事で最も充実感が得られる一時でもあります。
「しばらくは思い出に浸ってあげてね」
「また飼いますから、そのときはよろしくお願いします」
「えっ! できればあと数年で引退しようと思ってるんだけど。。。」
「じゃあ、後継者育ててください」
う〜む、困った。
うちは愚娘も愚息も後継がないしな〜。
次に伝えるほどの大した知識や技術でもないんだけど。。。
ただ、来院されるウサギの気持ちになって、何が一番ストレスなく、気分良く生活してもらえるか、考えて提案しているだけなんだけど。。。