強制給餌
老齢や斜頚などの神経疾患では、ウサギは食べたくても満足に食べれない状態にあります。
餌置き・水受けの高さを調節したり、咀嚼しやすいように餌を軟らかくしてあげたり、餌場まで行く苦労を省くため足元に餌をバラ撒いたり、様々な方法で楽に飲み食いできるよう工夫します。
それでも食べれない状況なら、強制的に餌を食べさせて、愛兎の生命を維持します。
一見、強制給餌の場面はウサギが嫌がっているように見えがちですが、一番のコツは強制であって強制でないことなのです。
なんじゃ? って思うでしょ。
大切なのは力づくでしないこと。
画像は斜頚のウサギで、左側に傾いて倒れそうになる状態なので、本人も踏ん張ろうと前脚をのばしています。
腰を保定してもらい、私は右手でウサギの顔を支えて(決して強く握らず)倒れないようにし、ウサギの食べるリズムを尊重して、給餌ポンプで流動食を運んであげます。
空腹状態だったウサギが夢中になって食べだしてくれ、その要求に手際よく応えるように更に食べさせてあげれば、ウサギは非常に満足した表情を見せてくれます。
これができると、愛兎との絆が更に深まったように感じますよ。