強制給餌が上手くいかない理由
ブログで何度も言及しているウサギの強制給餌、検索かけてもらえば相当数出てきます。
当院の方針は、食べてもらうではなく、食べさせるです。
「先生が教えてくれた通りやったけど上手くいかない」
という飼主さんが時折います。
ただそう言われるだけでは私も反復して実演して見せるのみですが、なかには気の利く飼主さんが、自身の失敗した模様を動画に収め見せてくれ、解決策をアドバイスできた例があります。
ある飼主さんの動画、ケージ内に手を入れ愛兎を保定し、そこで処置しようとしていました。
ウサギは縄張り意識の強い動物です(特に雌)。
ケージ内やその周辺での操作に対しては強烈に反発しますので、離れた場所に移す必要があります。
加えて地面に置いた状態では逃走本能をかき立てますから、ウサギをテーブルや台の上に置いて構えさせることも大切。
更に動画を見続けると、ウサギの顔面保定が不十分な状態で、口元に流動食を入れたポンプ先をチラつかせていました。
飼主さんの保定姿勢が曖昧だと、ウサギは隙を突いて逃げようとします。
以上、ウサギの習性を考慮せず、焦ってやってしまったことが失敗の原因となったようです。