ヒト目線とウサギ目線

診察時、じっとしてくれている愛兎に優しい眼差しを向けながら、誇らしげに「うちの子、大人しいわ〜」と呟く飼主さんがいます。

お世辞嫌いで残酷な私は「いえ、違いますよ」と即座に否定します。
触ればわかるのですが、診察中の彼らはガチガチに緊張して固まっています。
私とスタッフの扱いが悪くて、少しでも隙が生じたら、多分捨て身で診察台から飛び降りようとするでしょう。
自慢して言う訳ではありませんが、我々の制御が上手いので動けないのです。

一通り診療を終えキャリーに戻したとき、彼らは安堵の表情を浮かべて、ようやく身体の緊張が解けます。

ヒト目線とウサギ目線ではこうも解釈が異なるわけで、このような誤解は他にも多々あります。
ウサギの習性と被食者としての立場を察して想像してあげることが大切で、ウサギ目線で接することができる飼主さんは愛兎から信頼されます。

1つ星 (19 投票, 平均: 1.00 / 1)
読み込み中...

コメントは受け付けていません。

このページの先頭へ