キューブが犯人か?
先日、午前の診療中に緊急手術した膀胱結石の患者さん、経過良好です。
しかしながらこの子、1年ぶりの再発結石でした。
あれから餌には気をつけてくださっていた筈で、聴取してみると牧草はチモシー、ペレットもカルシウム含有量が0.6%(推奨量は0.5〜1.0%)で問題なしでした。
実は、もう犯人の検討はついていて、この子が来院したとき、キャリー内にこれを発見!
キューブは、アルファルファを主原料にしているものが多く、チモシーキューブと名乗っていても何割かアルファルファが含有されているものもあります。
この子、度々このキューブを貰っていたらしい。
今後は3度目の再発を防ぐべく、キューブは一切与えないようにしてもらいます。
さて、取れた結石ですが、なかなかの逸品でして、過去の飼主さんのなかには持って帰ってペンダントヘッドに加工された方もいらっしゃいました。
今回は飼主さんが2回目ということもあり、いらないと言われましたので診察室に置き、来院の飼主さんに触っていただき、その病気の怖さを実感してもらうのに役立てます。
体重2kg弱の身体に10gの結石、ヒトなら体重60kgで300g相当です。
そりゃ苦しくて即手術です。
愛兎の食べるものに気を配ってくださいね。
参考文献) エキゾチック臨床 vol.6 学窓社