ウサギを捕まえるコツ

愛兎を抱っこするにも、キャリーに入れるにも、病気したとき薬を飲ませるにも、先ず最初に捕まえられないと始まりません。

以下に、私がウサギ診療の積み重ねで獲得した(と勝手に思ってる?)、ウサギ捕まえ理論を述べます。

ウサギは元来被食者として肉食動物に狙われてきた生きもの、捕食者は正々堂々と真正面からウサギを襲うことはなく、後方から忍び寄り捕まえようとするでしょうから、必然的にウサギは自身の後方に注意を払うことが多いと推測されます。
ですから捕まえ損ねて後ろから追ったり、下半身だけ捕まえ彼らをメチャクチャ暴れさした経験のある飼主さんはいるでしょう。
そのように捕まえようとすれば、ウサギは捕食されると同等の恐怖心を味わうのではないでしょうか?

また、ウサギは威嚇反射のない動物として知られています。
これは、ウサギの目の前に手をかざして威嚇しても、回避行動や瞬きが起こらないことをいうのですが、この習性を利用してウサギは古くから反射条件付けの研究に利用されてきました。
これも彼らは元来、正面からの攻撃に疎いことを表していると私は思います。

したがって、ウサギをコントロールしようとする最初の一歩は、正々堂々と正面から向かうことがコツだと思い、私は日々の診療で実践しています。
横着そうな子でも、出合い頭に正面からパッと手をかざして目隠しをしてしまえば、呆気にとられて動きを止める個体が殆どですから、その隙に抱っこや保定など、目的の動作に移せます。

しかしながら既述の条件付けの研究結果から、ウサギも90%の確率で学習することがわかっていますから、あまりに飼主さんが失敗を繰り返すと、前からの攻めを防ぐ術を彼らが先に編み出してしまうでしょう。

結局、愛兎とのゲームには勝ち続けないといけないのです。
飼主さんは、常勝目指して頑張ってください。

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