ウサギのヒト化

確か10年くらい前、ロシアで野生キツネをイヌ化する実験が話題になった。

捕獲した野生キツネの中から、大人しく人馴れしそうな雌雄の交配を続ける。
そうすると10世代程でキツネは従順な性格以外に、外貌までイヌ化していった。
体格は小さくなり、よく遊ぶようになり、尻尾を振り、イヌのように吠え、毛色に変化が現れた。
実験によって生み出されたイヌ化キツネは、ペットとして販売もされたいたようだ。

そして最近のアメリカの研究によって、イヌの表情筋はオオカミよりヒトに近いことがわかった。
オオカミは顔の筋肉の殆どが遅筋線維で反応が遅いが、ヒトとイヌは速筋線維で反応が速い。
だからヒトとイヌは生き生きした表情を作ることが可能になった。

たぶん、10年前のヒト化したロシアのキツネも表情が豊かで、同様な速筋主体の顔に変化していただろう。

現在皆さんと生活している愛兎も、自然には存在しない人為的改良種です。
野生種より鼻は低く・瞳は大きくなり、飼主の母性本能を刺激します。
いや、前述のキツネのようにヒト馴れした野生ウサギを交配し続けた結果、そのような顔立ちに変化したということかも。
ややこしいのは、ウサギはイヌと違って家畜の歴史もあるということ。

近い将来、尻尾振って飼主さんに戯れ寄って、吠える、表情豊かなウサギが出現するかもしれません。
現在の愛兎のツンデレにメロメロの飼主さん方は、そんなウサギ飼いますかね?

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