ある手術の話

先代の愛兎が術後に不幸な亡くなり方をした飼主さんの新しいウサギが、当院で手術を受けることになった。

先代の亡くなった原因については、私が関わった手術でないので何も言えない。
私は自分が受け持つ新しいウサギの手術について、いつも通り詳しく説明した。
可能な限り安全性を高める手段を取っても、麻酔のリスクを0にすることは無理で、それを理解した上で私に手術を依頼してきた時点で、飼主さんの信頼?と期待?がズッシリ乗り掛かり、普段以上に神経質になり緊張した手術になった。

自慢話ではなくこんな事は、大凡開業獣医師なら経験する話。
手術直後の愛兎を確認した飼主さんの、ほっとした安堵の顔を見たら、私より何倍も緊張していたのだとわかりました。

そのウサギ、全く疑うことを知らない純真な性格で、いっそうちの子にしたいくらい可愛らしい、術後も私を嫌わない奇特な子だった。

退院後の飼主さんにお願い。
帰宅したらどんなに心配でも、愛兎に安静を無理強いしたり、至近距離でじっと監視することはダメよ。
ウサギはやっと自分の生活に復帰してリラックスしたいのに、それだと緊張と警戒が抜けません。
飼主さんは気配を消して、それとなく退院後の愛兎を観察・管理してください。

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