あえて診ないのに

当院でウサギの奥歯を観察するには、鼻鏡という金属機器を使用する。

これを、怖がって歯食い縛るウサギの口に無理に入れて、奥歯の状態を観察する。

食べっぷりが正常で、痛そうにしてなく、ヨダレも出てないなら、奥歯に問題は無いと思う。
病気とは、症状があってこそ病気なんだから。
ウサギは弱みを隠す動物だといっても、毎日食べる都度動かす口の異常を隠し続けるなんて、そうそうやれるもんじゃない。
要は、いつも通り食べているなら診る必要ない、が私のスタンス。

だって、あんな大きくて硬いもの、なんの説明もなくいきなり口に入れられたら、ウサギは怖いし痛いでしょ。
元気が良い子なら暴れて少なからず口の中傷つけるし、年寄りなら場合によっては命懸けになるかも。

それでもなかには診てほしいと頼まれる飼主さんがいる。
私が診ない理由を話しても、頭が頑なだから通じない、不信感しか募らない。
昔なら喧嘩上等、こちらも頑なに拒否したが、最近は歳とってストレス逃避反応から、面倒は避けるようになった。
代わりに、申し訳ないと思いながらウサギに犠牲になってもらう。
可哀想ですね。

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