Crazy Enough to Sing to You
RATTは、1980年代に隆盛を極めたLAメタルを代表するバンドのひとつ。
1984年に発表したメジャーデビューアルバム『Out Of The Cellar』からのファーストシングル「Round And Round」は、デビュー直後らしいチープなPVではあるものの、この時代屈指とも言えるカッコいいツインリードが印象的な名曲だった。
しかし、アルバムを重ねるにつれて2人のギタリストの技術差が徐々に顕著になっていく。
4作目『Reach for the Sky』(1988年)では、ブルース・ロックやスリージーなロックンロールを彼ら流に融合させた「Way Cool Jr.」を発表したものの、バンドの勢いは次第に失速していった。
その後、バンドは1992年に解散。その後も何度か再結成を繰り返したが、かつての成功を取り戻すことはできず、現在は往年のバンドとして活動を続けている。
そんなRATTのギターヒーローだったウォーレン・デ・マルティーニが、1996年に日本限定でリリースしたソロアルバムを、最近になって初めて聴いてみた。これが予想以上に良い。
音楽性はRATTとはまったく異なり、落ち着いたブルースロックやフュージョン、メロディアスなインストゥルメンタルが中心。
ギターもテクニックをひけらかすのではなく、タイトルどおり”歌うような”フレージングを重視した演奏が心地よい。
ここ数日夜のウォーキングのお供として、繰り返し聴いている。
残念ながら公式チャンネルは紹介されていないが、YouTubeで検索すれば視聴できる。
80年代HM/HRの洗礼を受け、年月を経て心身ともに落ち着いた今だからこそ、このアルバムの味わいがしみるはず。
そんな世代の方にオススメ。

