親友
中学校からの級友と、彼の誘い(=奢り)で、黒川の海鮮料理屋で会食した。

彼との付き合いは、かれこれ40年以上になる。
おおよそ誘ってくるときは、日頃の「不安」や「憤り」に、にっちもさっちもいかなくなり、神経を病む寸前の救命依頼であることが多い。
だから昨夜も、会食早々、奴の苦労話というか、ある意味、もし自分に降りかかったらホラーになるような話を聞かされた。
下からは、理不尽極まりない、幼稚で我儘な不満をぶつけられ、上からは、共感も現実味もまったくない支持だけが降ってくる。
「俺たち、バブルの恩恵は受けたかもしれんけど、その分いま、しっぺ返しで苦労させられとるな」
そんなことを、しみじみ実感する。
業種も立場も違うから、同じような状況に陥ることはない。
それでも、こっちも地獄の釜の蓋を覗きながら過ごしていた時期があって、そんなときは奴に話を聞いてもらっていた。
還暦間近になっても、互いの傷を舐め合っているとは、学生時代には想像もしなかっただろう。
でも、なぜか会って、飯を食って、酒を飲んで、思う存分話せば、スッキリするし、先の展望まで開けてくる。
これを「親友」と呼ぶんでしょう。
ありがたき親友である。
