膀胱結石切開手術図
……といっても、グロテスクなウサギの手術画像をお見せするわけではありません。
このタイトル「膀胱結石切開手術図」は、実は17世紀から18世紀前半にかけて活躍したフランスの作曲家、マラン・マレが作った楽曲の題名です。
先日のブログでも述べましたが、人類が麻酔を利用し始めたのは19世紀以降。
つまり、マレの時代には手術が無麻酔で行われていました。
この曲は、マレ自身が膀胱結石の手術を受けた際に体験した、耐えがたい苦痛を表現したものだと言われています。
クライマックスでは、まるで鋭い痛みが走るかのような激しい旋律が響き、その後、全身の力が抜けるように曲調が変わります。
これは、無事に手術を終えたマレの安堵の表れなのでしょう。
つくづく、麻酔が存在する時代に生きていてよかったと思います。