神の目に止まらぬように
午後の休診時間のこと。
ジムに向かう途中、自転車で交差点の信号待ちをしているとき。
午後の仕事の段取りや、今夜飲みに行く予定の店、さらに週末の祝賀会(これは後日ご報告します)について、ぼんやり考えていたら、見知らぬご婦人が声をかけてきた。
「ちょっとよろしいですかぁ? 私、◯◯教の者なんですが〜」
……どうやら、信号待ちしている私の顔が、哀愁と憂いに満ちていたらしい。
神様の代理人も、声をかけずにはいられなかったのだろう。
こう見えて私も、一応客商売の端くれ。
お客(飼主)様に安心してもらってこその仕事。
これからは、神の目に止まらぬように、幸せを振りまくような顔を心がけることにする。
だから午後の診察から、全ての飼主さんに満面の笑みをお届けする予定。
たぶん……気味悪がられるかもしれんがな。