次女の話
長女の話ばかりしていると、偏った父親だと思われそうなので——。
同じく来月から社会人になる、次女の話もしておこう。
彼女は誰に似たのか、昔から「我が道を行く」タイプで、しばらく見ないと外見からやっていることまで、すべてが変わっていて驚かされる。
本人が聞いたら怒るかもしれないが、私の「要領よく世渡りする力」と「人たらしの素質」を、最も色濃く受け継いでいるのが次女だ。
先日、国家試験を終えたばかりの彼女から、ふらっとタイに旅行に行き、思いっきり楽しんでいるムービーが送られてきた。
まだ合格発表も出ていないというのに、そんな余裕のある行動を取れるあたり、さすがというべきか。
「国家試験、落ちてたらどうするの?」
だが、彼女は合格ラインを見極め、必要以上の努力はしないタイプ。
この素質も、しっかり受け継いでいるようだから——まあ、大丈夫だろう。