クソジジイ! ショーペンハウエル 絶望の時代の最強の生き方

久々に、内容を確認せず「表紙買い」をしてしまいました。
アルトゥール・ショーペンハウエルは19世紀ドイツの哲学者。
富裕な商人だった父の死後、莫大な遺産を相続し、働くことなく、自分の好きなだけ哲学に没頭できた人物です。
そして、その果てにたどり着いた思想が、「他人の愚かさを知れ。ゆえに他人の評価に意味はない。だから他人とは必要以上に関わらず、孤独に生きよ」というもの。
現代のネット社会では、SNSからGoogleの口コミまで、何をしても他人の目にさらされ、とやかく言われる窮屈な世界です。
そんな時代だからこそ、この思想は究極の「自分を守る術」に思えました。
そして読んでいて、「この思想、誰かに似てるな」と思った相手がいました。
チャールズ・ブコウスキー。
愛車にステッカーを貼るほど感化された、同じく「クソジジイ」に分類されるアメリカの作家です。
ただ、両者は似ているようで決定的に違います。
どちらも「人生は本質的に苦しい」と考えていました。
しかし、ショーペンハウエルは他者を見下し、その世界から距離を置くことで生き抜こうとした。
一方のブコウスキーは、その世界に自らどっぷり浸かり、酒とユーモアを武器に笑い飛ばしながら生き抜いた。この違いが実に面白い。
さらに興味深いのは、ブコウスキー自身が作品の中でショーペンハウエルについて言及していることです。
「ショーペンハウエルの怒りは美しく、的を射ていて、思わず大笑いした」
そんなふうに、敬意を込めながらユーモラスに描いています。
最高です。
今後も、私が愛車のブコウスキーのステッカーを貼り替えることはないでしょう。
結局、ブコウスキー賛辞のようになってしまいましたが、本書は世知辛い現代を生きるための、一つの処世術を教えてくれる一冊でした。
ぜひ皆さんも、「クソジジイ!」になってみてください。
女性はどうしたらいいかって?
もちろん、本書読んで「クソババア!」になりましょう。
