遠慮なく連絡ください

遠方から来られた初診の患者さんを診察した結果、長期的な通院治療が必要な病気であることが分かりました。

「御足労ですが、病状が安定するまでは通っていただく必要がありますが……」

「難しい……です」

飼主さんにもそれぞれの社会生活がありますから、無理を強いることはできません。
こうした場合、当院での検査結果一式をお渡しし、地元の獣医師に相談していただくのが一般的です。
それが唯一の解決策といえるでしょう。
もっとも、私が「初めまして! この患者さんを診させていただいた酒井です」と直接連絡するような、お節介な介入はしません。
そんなことをしたら、ちょっとおかしいですしね。

ここで重要になるのは、飼主さん自身の語彙力、情熱、そして“人たらし術”です。
先方の獣医師から理解と納得を得て、引き続き地元で愛兎を診てもらえるようにするのが鍵となります。

ただ、愛兎の病状を正確に伝えるのは当然ながら難しいものです。
そのため、私が診療報告書を作成してお渡しするのも一つの手段です。
しかし、ウサギの診療は犬や猫とは異なり非常にニッチな分野であるため、経験に基づく情報や注意点を含めて、より詳細に伝えたいことが多くあります。
これらは獣医師同士であれば、電話で直接話すことで簡単に解決することがほとんどです。

私は普段、同業者との関わりを意図的に避けてきたタイプの人間ですが、一度でも診させていただいた患者さんのためであれば、気軽にご連絡いただきたいと思っています。
議論を重ねることで患者さんに最善の治療ができるなら、それは私にとっても喜びです。
そのための時間はいつでも作りますし、むしろ楽しみにしていますので、どうぞ遠慮なくお電話ください。

あっ、もちろん、これは獣医師同士の話に限りますよ!

1つ星 (11 投票, 平均: 1.00 / 1)
読み込み中...

コメントは受け付けていません。

サブコンテンツ

このページの先頭へ