ひたすら懺悔

お父様と可愛らしい娘さんが、愛兎を爪切り健診に連れてきました。

この歳になると、小さな子供がランドセルを背負い、寡黙に歩いている姿を見るだけで胸が熱くなります。
だから、その娘さんがお父様の後ろから恥ずかしそうにこちらを覗いているだけでも、思わず微笑んでしまいました。

患者さんの処置をしながら、ふと娘さんに目をやると、お父様に向かって何かヒソヒソと耳打ちしていました。
「ああ、きっと質問したいことがあるけれど、恥ずかしくて直接言えないのだろうな」と思い、「おじさん、何でも教えてあげるから、遠慮なく聞いてね」と声をかけました。
すると、お父様が申し訳なさそうに、「前回、爪を切ってもらったときに出血したので、気をつけてほしいそうです」と教えてくれました。

あちゃー。
すぐに娘さんに向かって「ごめんなさい! おじさん、今から今日一番の緊張感と真剣さで爪を切るからね」と謝りました。
そして、この日一番用心深く爪切りをさせていただきました。

子供の目は純真で、何よりも正直にこちらを見つめています。
その姿は愛おしいものですが、ときにこちらの心を試されているようで、少し怖いと感じる瞬間があることを実感しました。

いや、それより「出血しないように爪切りせいっ」ということ。
気をつけます。

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