ひきずり男

ふうた、9歳のオスウサギ。

3ヶ月ごとの爪切りが、とにかく大の苦手。
彼にとっては、それはもう“苦行”。

それでも飼育熱心な飼主さんは、きっちり3ヶ月ごとに連れてきてくれる。

その苦行を終え、自宅に帰ると、ようやく食事を再開する。
……が、毎回決まって、恨めしそうに、ゆっくりと、男の哀愁たっぷりに、飼主さんを見つめながら食べるのだ。

その様子を見て、飼主さんは彼を「ひきずり男」と命名した。

――わかるよ、ふうた。
おっさんも、いろいろ引きずってるからさ。

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