「頑張って」って言うなって、言ってるでしょ
患者さんを保定して、各種処置や検査をする際。
それを見守る飼主さんは、何かしら愛兎に声をかけて、安心させてあげたいのでしょう。
「大丈夫だよ〜」とか「頑張って!」とか。
そこで飼主さんにお願いがあります。
本当に愛兎のことを思っているなら、自分本位な思考回路を他人本位に切り替えてみてください。
他人本位とは、相手がどのように感じるか、相手は何を欲しているかなどを考え、相手のためになるよう言動をすることです。
保定は、処置や検査を大人しく受けてくれるように、患者さんを動かないようにする作業です。
「ここは絶対動くなよ、いま、緊張の一瞬っ!」というときに、飼主さんの「頑張って」を聞いたウサギは、どんな反応すると想像しますか?
「頑張って逃げろっ!」って言われたと解釈してもおかしくないと思いませんか?
だから「頑張って」って言うなって、言ってるでしょ。
何度お願いしても、来院の度にオウムのように繰り返す。
聞いた我々は、優しい飼主さんだなんて微塵も思っていません。
逆に、いい加減頼んだこと守れよっ、とイライラしながら仕事します。
だったら、そういうお願いを聞かない飼主さんは、処置や検査中、待合室に待機してもらう方針にしたら?
そうしたら、あとで揉めます。
「診察受けて帰宅してから調子悪い。見てないときに何かあったんじゃないの?」というような文句が必ずきます。
私的には、そういう不信感が生まれないよう、今後も処置や検査は飼主さん立ち会いのもと実施します。
だから、お願いですから、毎回注意さすなよ。