概日リズム

概日リズムとは、動物・植物ほとんどの生物に備わっている24時間周期で変動する生理現象のことで、ウサギも、その行動と生理的反応の多くを、そのリズムに従って生活しています。

野生のウサギは、夕暮れとともに採食、探索、社会的な交流、交配のために巣穴から出て、翌早朝巣穴に戻る前にシメの採食を行います。
この野外の時間帯に排泄便をし、巣内で休息中の日中に食糞を行なっています。
他にも、肝臓の代謝、副腎のホルモン分泌、血球数の変化、体温も概日リズムに従っていることがわかっています。

そしてこれらは、完全室内飼育の傾向が強いペットウサギでも同様で、彼らは無意識に自然の概日リズムに従おうとしています。

ということは室内飼育であっても、いつ日が昇り、日が沈むのかわかるようにしてあげないといけないということで、ペットウサギでも適度に外に出してあげることで、概日リズムを合わせることが大切といえます。
野生のウサギと全く同じ条件で飼育するなら、徹夜で事故のないように監視しながら外に出すことになり、これではヒト(飼主)の概日リズムが狂ってしまいます。

ヒトの生活も考慮し、早朝や夕方、監視下で、ちょっとだけ外に出すことでも効果あると思います。
実際に当院で飼育してきた歴代ウサギは、全て毎朝外へ出してきましたので、消化管の疾患がほとんどなかったのかもしれません。

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