裏切りのサーカス

49作目

前回観た「ウィンストン・チャーチル / ヒトラーから世界を救った男」のゲイリー・オールドマンに興味が湧いて、彼が最初にアカデミー賞にノミネートされた本作を鑑賞。

2011年イギリス・フランス・ドイツ合作のスパイ作品。
原作の小説はヨーロッパでは凄く有名で、その粗筋は知れ渡っており、映画化した本作はその内容より、撮影法や役者の演技に関心を寄せるものになっている。

まず撮影法だが、本作のコピー「一度目、あなたを欺く。二度目、真実が見える」に偽りなく、初観では私もわからない箇所がいくつもあった。
それも明らかに解りづらくするようなカット割がされている。
なのに2度観ることによって、思わず唸ってしまうストーリー構成を観客に認知させる技が、随所に散りばめられていることが判明する。
既知の小説を、再びドキドキしながら味わうためのテクニックなのでしょう。

しかしながら原作小説は、私を含め多くの日本人には馴染みがなく?が多くなるだろうから、そこをフォローするべく、ネット上には本作の嗜み方を伝授するサイトまであります。
恥ずかしながら私はこれ読んで、初めてその詳細を理解し、本作の凄さに改めて感心しました。

そして演じる俳優陣、主役のゲイリー・オールドマンを筆頭に、「キングスマン」のコリン・ファースとマーク・ストロング、「ヴェノム」の トム・ハーディ、「ドクター・ストレンジ」のベネディクト・カンバーバッチと主役級が出演して、それぞれに魅入ってしまう個性を発している。
なかでも、主役のゲイリーがスタートから姿見せているのに、20分間も無言で演技し続けているのは圧巻でした。

アカデミー賞にも3部門でノミネートされ、制作費の4倍の興行収入を叩き出した成功作。

原作小説は3部作になっているようなので、是非続編も映像で観てみたい。

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