白墨人形
邦題の「白墨人形」というのが不気味さをそそっている、原題のまま「チョークマン」だとなんだか笑えてしまうから。
登場人物たちが12歳のときに起きた事件と、30年後の現在に再燃した出来事が、交互に語られ話が進んでいく。
「わたしが書くものが好きなら、この本を気に入るはずだ」という巨匠スティーヴン・キングの強力な推薦文よりも、「ラストにたどりついたとき、思わず変なうめき声が漏れた」という訳者あとがきが、ずっと頭の片隅に残りながら読み進めた。
そう、ラストに過剰な期待を寄せて。
万引と収集癖がある主人公なら、ラストの前半はそれほど驚きはなく、むしろなんとなく予見しながら読み進めていたが、後半の本書最後の1ページには、うめき声・・・出ました。
次作も楽しみ。