今月号のナショナル・ジオグラフィックから
現在アメリカでの連邦法では所持も吸引も違法だが、23州と首都ワシントンでは医療用大麻が合法化されている。
大麻の主な成分としては、精神作用を及ぼすテトラヒドロカンナビノール(THC)と精神作用がないカンナビジオール(CBD)があり、医療用としては後者の働きが期待され、
緑内障 : 眼圧を下げる効果
多発性硬化症 : 痛みを和らげ、筋肉の痙攣を抑える
エイズ : 食欲増進させ、体重減少を防ぐ
癌 : 化学療法の副作用である吐き気を抑える
などで利用されているらしい。
また嗜好品としての使用(この場合THCによる多幸感)についても、多くの州で罰則の軽減や撤廃が実施されている。
読み進んでみると殆ど肯定的な意見で驚きだが、最後に大麻は様々な有益用途が期待されると同時に、まだまだ謎が多い植物なので、遺伝学者による大麻ゲノム解読によって、より詳細な薬理作用を抽出した製品の使用が望まれると釘が刺されています。
将来、タバコ・アルコールより安全な嗜好品としての大麻製品の販売が実現?
そもそも世界180か国以上で850万人が定期購読している雑誌の巻頭題材に選ばる、それも否定的ではなく将来有益な期待を匂わせた記事になっている時点で、世界的合法化の流れに向かっているのでしょうか。
また本書では言及されていませんが、アメリカの大麻合法化の流れは、メキシコ国境線での麻薬カルテルへの不法な利益を断つ目的もあるのでしょう。