言い足りなかった
あるウサギの診察に、お母様と可愛らしい2人のお嬢ちゃんがやってきた。
下の子がとても快活で、物怖じせず髭面のおっちゃん(私)にいろいろ質問してくる。
もう可愛くて仕方ないので、診察しながら尋ねられることは全て答えてあげた。
一通り診療が済んだ後も、カルテに書き込みしながら会話を続けた。
「先生のウサギは病気すぐ診てもらえるからいいね」
「いやー、おじちゃん、自分のウサギは放ったらかしなんだよ」
で、にっこり顔で振り向いから、そこには誰もいなかった。
次の患者さんに気をつかって、そそくさとお母様が連れ出したようだ。
あー、最後にそれを “医者の不養生” って言うんだよって教えたかったのにー!