抜けたっていいじゃない、生えてくるんだから
換毛期真っ只中、動物アレルギーの私は、朝から鼻栓マスク装着で診療にあたらせてもらっております。
爪切り健診で来院したウサギのなか、肥満や老齢の個体には、腰回りから内股にかけて毛玉だらけになっている子が多い。
当院では優しくタオルで巻いて、クルッと横寝になってもらい、お尻だけ露出して、親指と人差し指で摘んで、草むしりのように抜いてやります。
抜き終わった後、飼主さんは愛兎の禿げ上がった皮膚を見て
「家では怖くてできない〜」
返す言葉で私
「大丈夫だよ、また生えてくるんだから〜」
目の前を見ると、一緒に処置していたスタッフが、私の頭見てニタニタ笑っとる。
表情に出すのは許す、止められんだろうから。
でも、口に出したら、泣いちゃうから。