信頼は・・・ないと思う

診察台上の患者さんは、よほどの体調不良時でなければ、いつでも跳び出せるよう身体を縮めて、キョロキョロと忙しなく逃げ道を探します。

れおちゃんのように、まるでラグマットみたいに、全身脱力の無警戒な姿勢でいる子は珍しいです。

いつもその大人しさを誉める、というか怪訝に思う話を私がすると、飼主さんは

「先生のこと、信頼しているんですよ」

と言ってくれる。
が、それは断じて無い。

獣医師はヒトの医者と異なり、患者さん(動物)との意思の疎通はない。
その上、患者さんには病気や治療という認識もない。
だから両者に信頼関係が構築されることはない。
代わりに大切なのは、飼主さんに患者さんの病状と治療内容を説明し、理解と信頼を得ること。

たぶん、れおちゃんは

「またお前(私のことですな)かぁ〜、もうなるようにしかならんわ、好きにせいっ」

と達観しているのだと思う。
そこで手際が悪かったり、れおちゃんそっちのけで飼主さんとバカ話しだすと、たぶん彼はブチ切れるでしょう。

気をつけます。

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