予防啓蒙したいけど・・・

イヌ・ネコは春から秋にかけて、場合によっては通年、ノミ・ダニなどの外部寄生虫が感染増殖しないように、予防目的で寄生虫駆除剤を定期投与することが一般的です。

本ブログでも再三指摘しているように、実はウサギもダニやカイセンなどの寄生虫が感染して、人知れず(飼主さんに見つけてもらえず)不快感で苦しい思いしている場合があり、それは国内での飼育頭数が増えれば(現在ウサギはイヌ・ネコに次いで3位)、当然悩ましい問題になってくると予想できます。

だったら先手打って、愛兎もイヌ・ネコ同様に寄生虫駆除剤を定期投与すれば、様々なウサギが集まる場で感染を抑えることができます。

獣医師がそのように飼主さんに啓蒙できると良いのですが、実は一つ問題があります。
国内で販売処方されている寄生虫駆除剤、多分海外も同様なんだけど、それらはイヌ・ネコ用に開発製造されたものであり、ウサギに対しては適応外処方になっているのです。

先日、当院でウサギの治療に使わせて頂いている製品のメーカーに問い合わせたところ、やはり定期投与を啓蒙するのはNGだそうです。
ウサギ用製剤が開発販売されるのを期待しながら、現状できるのは、感染した患者さんを地道に治療し、一人一人の飼主さんに説明し、理解して頂いた上で処方していくことなのでしょう。

しっかり感染を発見して、ウサギの苦痛を除去したいと思います。

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