さくらんぼの種食べたウサギ

先日、飼主さんが与えたさくらんぼのみならず、種まで食べてしまったウサギを診た。

国立医薬品食品衛生研究所・安全情報部の食品安全情報によれば、バラ科植物のウメ、アンズ(アプリコット)、ビワ、モモ及びサクランボ 等の種子の中にある仁には、アミグダリンというシアン配糖体が含まれているため、摂取するとシアン化物中毒と同様の症状を生じる可能性があるそうです。

このシアン配糖体が含まれる種、毒性を持つと同時に苦くて不味いので、自然界で食する鳥たちは一気に食べずに少ずつしか食べれない。すると、実も少しずつあちこちにばらまかれるので、結果としてその植物の繁殖に有利となるという仕組みがあります。

薬・薬物中毒救急マニュアルには、シアン化水素のヒトでの致死量は50mgで、細胞呼吸障害による呼吸困難症状のほか、循環器、神経、消化器の中毒症状が記載されている。

こうなると、一体さくらんぼの種、どれくらい食べるとウサギは危険なのよ? と心配になりますが、信頼性のあるデータは得られず。

私的には、そもそもウサギにとっては果物全般、炭水化物過剰だから食べさせるべからず、という意見なので種の毒性など想定外でした。
愛兎のいたずら食いでなく、飼主さんがさくらんぼをおやつとして種ごと与えた結果だったので、診察時の私の口調も少々・・・

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