藝人春秋2

たけし軍団・水道橋博士による週刊文春の連載「週刊藝人春秋」に大幅加筆した上下巻。

連載時リアルタイムで著者が体験した芸能界の面白く興味深い、ときに感動的な人間関係を、芸人にありがちなハッタリや誇張は排除して、緻密に描いたノンフィクションになっている。

登場人物は、タモリ、リリー・フランキー、三叉叉三、デーブ・スペクター、みのもんた、武井壮、猪瀬直樹、寺門ジモン、果てはさんまのむすめ(IMALU)は芸能人だからヨシとしても、たけしのむすこやはかせのむすこまで語られる濃厚な話のてんこ盛りだが、著者が本書を世に残す最も大きな目的は、やはり2013年のTV番組途中降板事件の真相激白にあるのだろう。

のちに自らがTV向けに語った真相とは異なる真の真相が、著者の日記から掘り起こした正確な時系列に基づき、後世に残る一次資料として述べられている。

現在の右傾世情にまで影響していたと思われる大きな敵と、当時の著者は対峙し、逃げようのない立場に立たされながらも、芸人としての筋を通した。
そして今、芸能人生命を絶たれるリスクを負って、本書で真相を告発した。
最後に放ったトドメの台詞は、著者の完全勝利宣言でもある。

事件発生当初、浅はかな推測で彼をバッシングした輩は、じっくり本書を読むなんてことしないだろうが、奴らの一時の雑音と異なり、真実は本書に内包されて永遠に残るであろう。

書の力は強い。

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