間違った餌生活を直すのは、正直苦労します

先日話した、ちょろっと軟便が気になる程度なら訳なく解決できるでしょうが、餌生活の乱れを大きく拗らせているウサギに至っては、それを直すことは大変だと思います。

まず、飼主さんは今までの給餌を全否定されることからスタートしますから、驚くと同時に不快な思いもするでしょう。
大抵私がそれを言うのは初診時であることが多いので、出会い頭に散々間違いを指摘されて「こんな病院来るんじゃなかった」と腹立たしい思いされないよう、私も飼主さんの顔色と性格を伺いながら説明を進めていきます。

更にウサギは、自己の健康維持のための食べ物など一切考えておらず、ひたすら今まで通りの間違った食餌生活を固持しようとします。
ウサギだって怠けて生活したい動物ですから、ペレットやオヤツ中心の食餌の方が、一日中苦労して大量の牧草咀嚼するより楽なのです。

加えてヒトの医師のように患者さんに向かって「このままだと長生きできませんよ」と、殺し文句を添えて説得することも、獣医師の私には無理なこと。
飼主さんが凹むような説明を受けている横で、当のウサギは知らんぷりなのです。

できることは、獣医師と飼主さんとが強力なタッグを組んで、ひたすらに、地道に、辛抱強く、愛兎の餌生活を、少しずつ理想的な方向へ変えていくことで、達成までに数ヶ月かかることも、なかには残念ながら満足いく結果が得られないこともあるのです。
たとえ満足いく結果が得られないにしても、愛兎の理想的な食餌とそれに伴う健康な消化システムを理解してもらい、それに少しでも近づけようと、日々の飼育状況から様々な管理をしていくことは、愛兎に健康で長生きしてもらうためは必須なので、飼主さんが諦めない限り、私もタッグは解消しません。

ただ、これらはまだ体力と適応能力があり、寿命の先が長いウサギに対して行うことで、老齢のウサギに至っては、たとえ理想的な食餌といえど、無理な変更のストレスが切っ掛けで、寿命を縮めてしまっては本末転倒なので、敢えて指導しない場合もあります。

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